●JE TE VEUX
カルヴァドス 2/3
スーズ 1/3
レモン・ジュース 1tsp
シェイクして、カクテルグラスに注ぐ。
<梨の形をした3つの小曲><髭の生えた心臓の夕べ><犬のための、ぶよぶよした前奏曲>・・・不可思議な指示記号。これらは純枠音楽から逸脱した悪戯や韜晦として片付けられがちではあるが、音楽と言語を独立させ均等の立場で対比させたサティのユーモア[伝統的な頭脳のメカニズムに対する直感的で暗黙のうちに行われる批判]の表れである。慣習や順応主義は人間と音を束縛することがある。小節の長さを計測し、音と音との新しい関係からモザイク状の音楽をつくる作曲法は明らかにドビュッシーとは反対の方法で音楽をみつめていた。それは人間の底知れぬ独創性を抛棄せず精進せよと教えてくれる。ことばと音楽の詩的な結び付きこそサティ特有のフォルムの感覚なのである。”私は音楽家ではなく音響測定者である。音を測定することこそ、愉びである。”
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