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捲土重来
VOL.50

 1898年、アフリカ横断政策の仏と既に3C政策(カイロ・ケープタウン・カルカッタ)を着々実現していた英とがスーダンで激突以後、独の3B政策(ベルリン・ビザンチン・バグダッド)との争いに、露の近東進出の争いと、アフリカ、近東は欧州列強国の思うがままの戦場となった。アフリカは殆んど分割されたが、颯爽と現れたロレンスはトルコを攻めてアラビアを解放した。だが侵略を止めない母国英の暴虐に頭を冒され日本へ亡命する。

 1990年、イラクのアサド・フセインがクウェートを攻めた時吉原のトルコを攻めていた病持ちロレンスを発見した日本政府は、草速フィリピンの日本団体「オイスカ」に潜入させた。かつて、中国大陸進出の重用な役割だった「満州農業開拓移民」の例に習って、今作戦は南経由に決めたのだった。英雄ロレンスを総司令官に40億ドルまず取り返す。400万のクルド族の反政府ゲリラの強化秘密作戦に着手した米CIAは手強いが、善と悪の二大英雄の手を組ませば日本は世界の石油が手に入るばかりか、欧州に旅した時酒場やレストランで、注文をあからさまに後廻しされたりする200年に亘る東洋人蔑視と手を切る事が出来るのだ。

(某関東軍将校)

(1990.9記)